多重人格?解離性同一性障害とは?症状と原因、治療方法について
二重人格など2つ以上の人格が存在する精神障害である多重人格は、現在の診断基準では解離性同一性障害といわれています。
そこで今回は、解離性同一性障害(多重人格)の症状、原因、治療方法についてまとめてみたいと思います。
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解離性同一性障害(多重人格)とは?
解離性同一性障害とは、二重人格などのいわゆる「多重人格」といわれていた精神障害(精神病)のことです。
解離性同一性障害の代表的な症例は、本人とはまた別のもうひとりの人格があらわれる二重人格ですが、三重人格、四重人格、またはそれ以上の人格があらわれる多重人格の症例もあります。
別の人格について、本人に自覚があったり、自覚がなかったりなど、さまざまなケースがみられます。
解離性同一性障害の症状と原因について|多重人格
解離性同一性障害(多重人格)の主な症状は、本人が意識していない別のもう一人の人格があらわれる、人格の交代が主な症状になります。
別の人格に変わっている間の記憶がなかったり、しゃべり方や考え方なども人格が変わるのにあわせて別人のように変わるようです。
解離性同一性障害(多重人格)の発症原因については、強いストレスやトラウマ(心的外傷)から自分の心を守ろうとするためと考えられています。
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つらい経験、ひどい体験をしたのは自分ではない別の人間だと思うことで自分を守ろうとし、その結果として別人格がつくられるのです。
トラウマの具体例としては子供の頃の虐待体験やいじめの経験、失恋などがあります。
診断基準は?|解離性同一性障害(多重人格)
解離性同一性障害(多重人格)の診断基準は次の3つのポイントがあります。
①2つ以上の異なった人格の存在が認められる
②2つ以上の人格は入れ替わりながら本人をコントロールしようとしている
③その人の実際の行動に基づく記憶が部分的、時間的に失われている
治療方法は?|解離性同一性障害(多重人格)
解離性同一性障害(多重人格)の特定の治療薬は決まっていませんが、人格の状態によって抗不安薬や抗うつ薬などを服用しながら心理療法と並行して行っていきます。
治療の中心は、主人格の安定と成長、成熟に重点が置かれ、心理療法として催眠療法も効果があるといわれています。
まとめ|解離性同一性障害とは(多重人格)
・解離性同一性障害とは二重人格などの多重人格のこと
・二重人格が代表的だが三重人格や四重人格、それ以上の人格があらわれる症例もある
・発症原因はトラウマや強いストレスから自分の心を守るため
・トラウマに具体例としては、虐待、いじめ、失恋など
・抗不安薬や抗うつ薬を服用することがある
・薬物療法、心理療法、催眠療法による治療がおこなわれる
◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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