心身症の定義と種類について|タイプ分類と具体的な診断名は?

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心身症の定義と種類について|タイプ分類と具体的な診断名は?

人間の心と体はお互いに影響を与えあっている深い関係にあります。

心理的ストレスや精神的な問題が原因となって身体症状があらわれるようになり、病気と診断されることもあり、これを心身症といいます。

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心身症とは?意味と定義について

心身症について、日本心身医学会の定義では「心身症とは、身体症状を主病状とするか、その診断や治療に心理的な因子についてに配慮が特に重要な意味を持つ病態である」となっています。

簡単に言うと、心身症は心理的ストレスや社会的ストレスが原因となって身体症状にあらわれるものです。

そういう意味では、心身症は単一の病気ではなく、様々な病気を指している言葉になります。

人の身体は心の状態によって影響を受け、様々な症状となってあらわれるのです。

心身症の具体的な病気の例について

心身症として扱われる病気には次のようなものが具体例としてあげることができます。

【内科的な病気】
・狭心症
・気管支喘息
・過換気症候群
・糖尿病
・肥満(メタボ)
・偏頭痛
・自律神経失調症
・胃潰瘍
・拒食症(神経性無食欲症)
・過敏性腸症候群

【小児科の病気】
・起立性調整障害
・夜驚症
・心因性発熱
・再発性腹痛
・おねしょ(夜尿症)

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【その他の病気】
・発汗症(多汗症)
・月経異常
・更年期障害
・不感症
・ED(インポテンツ)
・円形脱毛症
・過敏性膀胱
・緑内障
・眼精疲労
・眼瞼けいれん
・心因性視力障害
・乗り物酔い
・咽頭部異物感症
・脊髄過敏症
・舌痛症
・口内炎
・じん麻疹
・耳鳴り
・失声

心身症の分類|2つのタイプ分け

心身症は原因によって次の2つに分類することができます。

①現実心身症
②性格心身症

現実心身症とは、現実の生活環境の中における心理的ストレスや社会的ストレスが原因となって症状があらわれるものです。

性格心身症とは、成長過程における親の愛情不足や虐待などに経験によって生じるもので、学生や社会人になってから症状があらわれることが多くみられます。

治療としては、十分な休息、原因となる問題を解決する、ライフスタイルの改善などが重要です。

まとめ|心身症の定義と種類について

・心身症とは心理的ストレスや社会的ストレスが原因の身体症状の総称
・心身症には原因から現実心身症と性格心身症の2つのタイプがある
・現実心身症とは、日常生活でのストレスが原因となっっているもの
・性格心身症とは、子どもの頃の愛情不足や虐待体験などが原因となっているもの

◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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