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認知行動療法と行動療法の違いは?|アルバート・エリスの論理療法は?

うつ病の治療などにも用いられている心理療法に、認知行動療法があります。

認知行動療法とは、クライアント(相談者)が持っている独自の考え方や思考、価値観、信念を修正し改善していく技法です。

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認知行動療法の特徴とは?

認知行動療法は、悩んでいる人(クライアント)の習慣的な考え方や思考パターンを変える技法です。

例えば、試験での成績が悪かった際「私には能力がない、ダメ人間だ」とネガティブに考える傾向がある人は、神経症(ノイローゼ)やうつ状態になりやすいといえます。

それに対して「今回は先生がたまたま意地悪な問題を出したからできなかっただけ」などとポジティブに考える人はノイローゼやうつ状態にはなりにくいといえます。

このように「私はダメ人間、価値がない」という習慣的な思考や考え方を変えていく方法が認知行動療法になります。

行動療法と認知行動療法の違いは?

認知行動療法に対して、行動療法は、客観的に見える「問題行動」に焦点を当てて治療をすすめていく方法になります。

ですが、うつ病のように、本人のネガティブな思考や認知が病気の主な原因になっているケースもあります。

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表面的な行動療法に焦点をあてる行動療法に対して、認知行動療法では、行動や情動の問題に加えて、考え方や思考、信念や価値観など、いろいろな認知的問題を治療対象として、問題の解決を目指すという点が両者の大きな違いといえます。

アルバート・エリスの論理療法|認知行動療法の具体例

認知行動療法の具体例として有名なのは、アルバート・エリスが提唱した論理療法があります。

論理療法とは、不合理な信念体系を見つけ、その信念に反論して変化を促していく心理療法です。

例えば「失敗してはいけない」という思い込みを見つけ「失敗したとしても、すべてがダメというわけではない」という認知ができるようにクライアントに働きかけていきます。

他にも、ベックのうつ病の認知理論、自己教示訓練、不安管理訓練、ストレス免疫訓練など様々な方法があります。

認知行動療法の対象となる病気は?

うつ病の治療方法として有名な認知行動療法ですが、他にも様々な病気の治療方法として効果が認められています。

例えば、拒食症や過食症の摂食障害、パニック発作を起こすパニック障害、ヒステリー(慢性的な怒り)、軽度のうつ病、強迫神経症、トラウマや恐怖症、アルコール依存などの治療にも有効であるとされています。

まとめ|認知行動療法とは?

・認知行動療法とは、クライアントの考え方や思い込み、信念や価値観を変える治療方法
・行動療法は「行動」にフォーカスを当てるが、認知行動療法では行動や情動に加えて、思考、思い込み、価値観など様々な認知的問題を治療対象とする
・認知行動療法の代表例として、アルバート・エリスの論理療法がある
・認知行動療法の治療対象となる病気には、うつ病、パニック障害、摂食障害、強迫神経症などがある

◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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