スキゾタイパル人格障害(統合失調型)の特徴と症状について

パーソナリティ障害のタイプのひとつとして「スキゾタイパルパーソナリティ障害(人格障害)」があります。統合失調症の病前性格的な位置づけとなっていて、スキゾイドパーソナリティ障害よりも社会に適応が難しいとされています。

そこで今回は、統合失調型人格障害ともいわれる「スキゾタイパルパーソナリティ障害」の主な特徴や症状についてポイントをまとめてみたいと思います。

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スキゾタイパル人格障害の特徴や症状

スキゾタイパル人格障害は、統合失調型パーソナリティ障害と呼ばれることもあり、スキゾイドパーソナリティ障害と同じように、人付き合いを嫌い、自分の世界に閉じこもりがちな特徴があります。

ただし、スキゾタイパルの場合、スキゾイドではみられない、歪曲した認知や感覚、奇妙な行動が特徴的です。例えば、スキゾタイパル人格障害の人は、自分に超能力や魔術の力、テレパシーなどの特殊能力があると信じていたりすることがあります。

予言、占い、霊能力などの見えない力に関心を抱きやすく、自分の直感や第六感、非現実的な世界を強く信じる傾向があります。

感情鈍麻と内向性【スキゾタイパルの特徴と症状】

スキゾタイパル人格障害の特徴として、感情表現に乏しいことがあげられます。喜怒哀楽の感情をあまり表に出すことがありません。

また、感情表現の仕方においても、状況にふさわしくない特徴があります。例えば、悲しい話を聞きながら笑っていたり、楽しい話題に対してつまらなさそうな表情をしていたり、という感じです。

スキゾタイパル人格障害でみられる不適切な感情表現は、統合失調症の特徴と似ています。これは、認知や感情の抱き方に障害があることが原因で起きる症状と考えられています。

スキゾタイパルの人は、まわりの人からみると、理解しにくい、付き合いにくい存在になりがちです。いわゆる「変わり者」扱いをされて、仲間はずれにされて避けられたり、孤立してしまいやすいことも特徴的です。

人間関係で問題やトラブルが起きやすい?

スキゾタイパル人格障害(統合失調型パーソナリティ障害)の人は、「自分と他人の間には深い溝があり、わかりあうことができない」と考えているといわれます。そのため、他人と理解しあったり、社会に馴染むことが難しいといえます。

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スキゾタイパルの人は、他人と積極的にコミュニケーションをとることはなく、また、自分の世界に干渉されることを嫌がります。「自分の内的世界を守る」という意識が強くなると、他人が自分を攻撃しようとしている、自分の世界を否定しようとしている、などの被害妄想を抱いてしまうケースもあります。

スキゾタイパル人格障害はストレスに弱い?

スキゾタイパル人格障害の人は、集団生活や集団行動が苦手で、自分の世界の中にいて孤立している状態の方が安心します。

しかし、まわりの人や社会からの強制や誘導によって、本心を押さえ込み、無理にまわりの人にあわせて生活しているケースもあります、陽気で社交的に見える人が、実はスキゾタイパルだった、ということもあります。

そうした場合、スキゾタイパルの本人は大きな精神的ストレスを感じていて、過剰なストレス状態になると精神的に不安定になってしまい、過食や薬物乱用、自傷行為(リストカット)などの衝動行為をおこしてしまうこともあります。

また、スキゾタイパル人格障害の人は、ストレスがたまると一過性の精神病のような症状があらわれることがあります。

症状の例としては、幻覚、幻聴、妄想などがあり、統合失調症と似ている症状ですが、あくまで一時的な症状であって、決定的な幻覚や妄想ではありません。統合失調症を発症したわけではなく、非常に近い状態であるといえます。

自傷行為や薬物乱用、援助交際に走りやすい?

スキゾタイパル人格障害は、DSMの診断基準では「現実から遊離した魔術的な思考テレパシーを信じるなど、非現実的な世界に住んでいる人」と定義されています。

ここで注意しておきたい点は、スキゾタイパルの人の非現実的な思考が表にはあらわれず、一見するとごく普通に社会生活を送っている人も少なくない、ということです。彼らが、自傷行為や薬物乱用などの問題行為をしてはじめてスキゾタイパルの存在に気づくことも少なくありません。

また、スキゾタイパル人格障害の女性の場合、援助交際に走ってしまうケースもあります。通常の女の子であれば、親子関係に問題があったり、お金が欲しくてといった理由が援助交際の原因だったりしますが、スキゾタイパルの女の子の場合、原因となっている心の不安や葛藤を本人も理解できず、何かにとりつかれたように援助交際などの問題行動に走ってしまいます。

最近は、こうしたスキゾタイパル人格障害の割合が増えているといわれていますが、周りの人からは「非現実的な思考」が見えないため、気付かれにくいタイプといえます。

◆この記事は、精神科医、精神分析家、元福岡大学医学部教授である牛島定信先生執筆・監修「図解やさしくわかるパーソナリティ障害正しい理解と付き合い方 (ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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