妄想性人格障害の特徴と性格について【妄想性パーソナリティ障害】

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、「自分に対して他人が悪意や敵意を持っている」と疑ったり、不信感を持つタイプのパーソナリティ障害です。

些細なことで恨みの感情を抱きやすく、協調性にもかけ、人間関係でのトラブルや問題が多くなりがちです。

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そこで今回は、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の特徴と性格についてポイントをまとめてみたいと思います。

妄想性人格障害の特徴と性格について

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、根拠もないのに、他人が自分に対して敵意や悪意を持っていると思い込む「疑い深い性格」といえます。

そのため、人を信用せず、相手が誰であっても疑うのが特徴的です。

いつも自分が正しく、他人はみんな自分を騙そうとしている、攻撃しようとしている、といった不信感や疑念を抱くのが妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の特徴で、まわりの人の親切や善意であっても信用することができません。

嫉妬深く、近隣のトラブルも多い

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人の不信や疑惑の対象が、恋人や配偶者(夫・妻)の場合だと、相手が浮気しているのではないかと疑い、嫉妬深い性格としてあらわれます。

また、近所付き合いにおいても、例えば「家の境界線が気になり、相手が境界線を越えている」と疑い、好訴妄想(こうそもうそう:裁判に訴えたがる妄想)になるケースもあります。「戦う」という点から、闘争妄想と呼ばれることもあります。

このように、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、被害妄想や根拠のない疑念を抱きやすい特徴があり、嫉妬深い性格や、近隣の人間関係でトラブルを起こしやすい傾向があります。

特徴「不安障害やうつ病との合併症も多い」

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、いつも人を疑い、警戒心であふれ、精神状態は常に緊張しています。そのため、不安や緊張といった精神的ストレスがたまりやすく、不安障害やうつ病などの合併症をおこすケースもあります。

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また、他人に対する不信感が高まり、妄想症状が悪化すると「妄想性障害」や「妄想型統合失調症」を発症してしまうおそれも出てきます。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)と妄想性障害、妄想型統合失調症はそれぞれ別の病気になり、同じような症状がみられるため、診断上の鑑別も必要です。

特徴「人間関係のトラブルや問題が多い」

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、まわりの人を信じたり、信頼することができず、近隣の人や職場の同僚とトラブルを起こしやすいのも特徴です。

特に、チームや仲間と共同して仕事する必要がある場合などでは、人と協力することが困難で、仕事に支障が生じてしまうことも少なくありません。

また、「相手が自分に敵意を持っている」と根拠のない思い込みを持ち、それが事実だと信じ込んで行動したり考えるので、周囲の人とトラブルや問題を起こすことも頻繁になりがちです。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の特徴まとめ

・根拠なく人を疑う
・他人は自分に対して悪意や敵意を持っていると思い込む
・すべてに人に対して不信感を抱く
・嫉妬深い
・被害妄想が多い
・親密な人間関係が築けない
・相手の親切や善意を理解できない
・人間関係でのトラブルや問題が多い

妄想性障害との鑑別、違いは?

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)と妄想性障害、妄想型統合失調症は、概念としても、臨床的にも、紛らわしい点が多いといえますが、それぞれ別の疾患です。

妄想型統合失調症は、感情の起伏がなくなる「感情の平板化」、他人に思考や行動をさせられていると感じる「させられ体験」が特徴的な症状で、他の2つにはこのような状態はみられません。

妄想性障害は、被害妄想、嫉妬妄想、心気妄想がみられ、こだわりが強く頑固な特徴があり、状況によって変化がみられません。

それに対して、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)では、妄想があらわれるのはストレスが過剰になったときで、平穏で落ち着いている状態では妄想がみられず、ごく普通に生活することができる点に違いがあります。

◆この記事は、精神科医、精神分析家、元福岡大学医学部教授である牛島定信先生執筆・監修「図解やさしくわかるパーソナリティ障害正しい理解と付き合い方 (ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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