【妄想性人格障害の治療】治るor治らない?治し方のポイントは?

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の場合人を信じることができず、根拠もなく疑ったり、自分に悪意を持っていると妄想してしまう特徴があります。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)は治療することで治るのでしょうか、それとも治らない病気なのでしょうか。治療(治し方)でのポイントはどんなことに気をつければよいのでしょうか。

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妄想を否定しないこと

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、他人から否定されたり、批判されることに対して過剰反応する特徴があり、妄想や思い込みを悪化させてしまうことになりかねません。

自分の考えや行動を人から責められるとさらに頑なになってしまいます。その一方で、無力感、自分の弱さにも気づいているところがあり、助けを求めているところもあります。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の治療において大切なポイントは、本人の被害妄想や根拠のない思い込みの「非現実性」を責めるのではなく、時実は助けを必要としている心にフォーカスして、本人が客観的に物事を捉えることができるようにサポートする姿勢が求められます。

主治医との信頼関係が治療に必要不可欠

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、主治医(治療者)に対しても、「悪意を持っていないか」「自分のことを責めているのでは」と不安な気持ちになる傾向があります。

治療において大切なことは、患者本人のそうした不安や警戒心の背景には「助けて欲しい」という想いがあることを知っておくことです。

治療者(主治医)が患者の気持ちに寄り添い、共感と受容の姿勢で対応し続けていくことが、治療につながります。患者が主治医に対して信頼感を持てるようになることが、スムーズな治療に必要です。

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そして、主治医との対話や助言を通じて、妄想や偏った認知、思考パターンを改善していくことが可能になります。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人が持つ「妄想」を変化・改善することは簡単なことではありませんが、全否定するのではなく、まずは信頼関係を築くことが大切です。

ストレスや緊張を軽減すること

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の患者の被害妄想を改善するためには、緊張や心の動揺を減らすことが大切です。

「妄想性」といっても、いつも妄想状態にあるわけではなく、人間関係がうまくいかなかったり、仕事が忙しかったりと、心に余裕がなく、ストレスがたまっている状態になると、精神的な緊張感が高まり、不安定になって妄想が生じていしまうのです。

ですので、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の改善のためには、患者本人が感じる精神的ストレスや緊張状態を軽減していくことが重要になります。

日頃から心にゆとりを持ち、心身ともにリラックスできるよように治療を進めていくことが望まれます。

コミュニケーションスキルを身につけること

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、他のパーソナリティ障害と同じように「ソーシャルスキル」が低く、人間関係をうまく築くことができない傾向があります。

会話のポイント、表情、仕草など、コミュニケーションスキルを身につけることは、良好な人間関係を築くことにつながります。

スムーズな対人コミュニケーションができるようになることで、他人に対する不信感や疑いの気持ちも改善されていく可能性があります。

コミュニケーションスキルをはじめとした社会的技能(ソーシャルスキル)を身につけることが、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の克服につながります。

◆この記事は、精神科医、精神分析家、元福岡大学医学部教授である牛島定信先生執筆・監修「図解やさしくわかるパーソナリティ障害正しい理解と付き合い方 (ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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