妄想性人格障害の人との接し方、家族の対応について

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、根拠がないのに人を疑ったり、被害妄想や不信感を抱く特徴があります。

そこで今回は、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人との接し方や家族の対応について、ポイントをまとめてみたいと思います。

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妄想性人格障害の家族の対応ポイントは?

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人が、根拠もなく「私に悪意を持っている」「嫌がらせをするつもりだ」など、被害妄想をするのに対して、家族は「そんなことはない」と言いたくなるものです。

ですが、家族の対応としては、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人の被害妄想や間違った思い込みを否定し、正すような関わり方は避けたほうがいいといえます。

というのも、患者本人は「妄想することで自分の精神状態を安定させている」といえるからです。、まず家族は、そのことを理解し、妄想性人格障害本人の考え方や思考を否定、批判するような接し方は避けましょう。

また、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の本人は「自分の思い込みが事実」だと確信しており、家族が何を言っても聞く耳を持ちません。否定されればされるほど、自分の正当性を主張し、妄想がさらに悪化してしまう可能性もあります。

妄想が大きくなって症状が悪化しないためにも、家族やまわりの人の対応としては、「受容」「共感」する姿勢が求められます。

否定するのではなく「別の見方」を提案する

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人との接し方においては、本人の考え方や意見を肯定し、共感してあげることが重要ですが、単に話を合わせたり、妄想を支持することではありません。

本人の妄想に対して否定せず「あなたの考えは理解できる」という姿勢は示しますが、妄想の内容が正しいと認めることではありません。

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妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人のかたよった認知を「間違っている」と責めるのではなく、「別の見方もある」と提案するような接し方が望ましいといえます。

「正しい・間違っている」「良い・悪い」といった二択ではなく、「いろいろな物事の見方がある」という理解を促すような対応が望ましいのです。

精神的ストレスが妄想のきっかけになる

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)は、心の余裕がなくなったり、心理的ストレスが過剰になったときに発症しやすくなります。

例えば、苦手なことを強いられたり、仕事や家事が忙しかったり、心理的に緊張状態に陥ると、妄想が生じやすくなるのです。病院で治療を受けると妄想症状がいったん改善されますが、緊張状態になると再び妄想が生じてしまいます。

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人が妄想しないようにするためには、強い緊張状態や過剰なストレス状態にならないように気をつけるとよいでしょう。

誠実な対応を心がけること

妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人は、人から裏切られたり、傷つけられることに敏感です。嘘をつかれたり、裏切られるような体験をすると、さらに人を信じることができなくなり、妄想が悪化してしまう可能性があります。

家族やまわりの人が妄想性人格障害の人と接する際には、そうしたことを十分に理解し、嘘をついたり、約束を破ることがないように注意しましょう。

信頼している人から裏切られる体験は、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人にとって大きな心のトラウマになってしまいます。

トラウマは被害妄想が悪化していくきっかけになりやすいので、妄想性人格障害(妄想性パーソナリティ障害)の人との接し方においては「誠実な対応」を心がけましょう。

◆この記事は、精神科医、精神分析家、元福岡大学医学部教授である牛島定信先生執筆・監修「図解やさしくわかるパーソナリティ障害正しい理解と付き合い方 (ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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