アスペルガーの特徴と症状、自閉症の違いについて、治療法は?

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アスペルガーの特徴と症状、自閉症の違いについて、治療法は?

子どもの精神障害である発達障害にアスペルガー症候群があります。

関心や活動範囲が狭く、言葉や認知的な発達の遅れはありませんが、他人とコミュニケーションがとれない傾向がみられます。

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アスペルガー症候群の特徴のあらわれかたについて

アスペルガー症候群は、オーストリアの小児科医アスペルガー.Hが名付けたのが始まりです。

赤ちゃんの頃から特徴が少しずつあらわれはじめ、6歳〜7歳ころに顕著になる傾向があります。またアスペルガー症候群は男の子に多い傾向がある発達障害です。

言語的には障害がありませんが、使う言葉や話し方が単調で抑揚がないのが特徴としてみられます。まわりの人とうまくコミュニケーションがとれず孤立することも多いようです。

地図やコイン、数字や文字など、特定の対象に興味を持つことが多く、また独創性にも優れていて、知能は平均以上といわれています。

ただ、自分のペースを乱されるとパニックを起こすことがあり、パニック状態になると攻撃的になる傾向があります。

治療法は?アスペルガー症候群

アスペルガー症候群は、青年期から成人期へと大人になっても症状が続くケースが多いのですが、統合失調症(精神分裂病)の診断基準は満たさないので大人になっても統合失調症にはならないといわれています。

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主な治療法としては、子どもの特性を理解して、その特性や特徴にあった治療と教育をおこなうことで、社会に適応することが可能になります。

アスペルガー症候群の子どものサポートにおいて重要なことは、症状や特徴、子どもの特性について、まわりの人が十分に理解することであり、治療においても社会福祉的な要素が強くなります。

アスペルガーと自閉症の違いは?

今日の最新の診断基準DSM-5では、アスペルガー症候群や自閉症を分類するのではなくひとかたまりとして「自閉症スペクトラム」とされています。

とはいえ、アスペルガーと自閉症はまったく同じというわけではない、と考えた方がよりよりサポートにつながるかもしれません。

一つ前の診断基準DSM-ⅣやICD-10においては、アスペルガーも自閉症も広汎性発達障害に分類されており、類似している点も多く、正確に分類して診断することは困難でした。

ただ、アスペルガーと自閉症とが違う点としては、アスペルガーでは同じことを繰り返す常同行動や、言語の遅れ、知的障害などがみられないことがあります。

まとめ|アスペルガーとは?

①対人関係・情緒の障害
コミュニケーションがうまくできない、ひとりぼっちになりやすい
②単調で抑揚がない話し方や言葉遣い
③特定の対象に興味を示し、知的障害はなく知能は平均以上

◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野 一彦先生執筆・監修「図解よくわかる大人のアスペルガー(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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