集団生活、集団行動が苦手?アスペルガー障害が原因かも
アスペルガー症候群の場合、相手の気持ちを想像したり、その場の空気を読んだりすることが苦手な傾向がみられます。
そのため、人間関係において問題やトラブルを起こすことも多く、集団行動や集団生活が苦手と感じることも多いようです。
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アスペルガー症候群は「社会性の障害」
人は、生きていく上で、多くの人々と、その場そのときの状況に応じて、適切な人間関係を築いていくことが求めらるものです。
良好な人間関係を築くためには、相手の気持ちを想像したり、その時々の状況や雰囲気を察し、自分の行動や言動が相手にどのような印象を与えるか、などを想像することが大切です。
このような自分以外の人々に対する意識や関わり方を「社会性」といいます。
一般的には、社会性は子どもの成長過程の中で自然に学び、身につけていくものですが、アスペルガー症候群の人はその特性から、社会性を自然に身に付けることが困難なのです。
空気が読めないアスペルガー症候群
アスペルガー症候群の人は、人の気持ちを配慮したり、その場の空気を読むことができないため、周りの人から距離をおかれたり、浮いた存在になりやすい傾向があります。
そのため、周りの人から「非常識」「マナーが悪い」などと思われたり、本人には悪気がないのにもかかわらず「自分勝手」「わがまま」などと偏見を持たれてしまうことも少なくありません。
その結果、アスペルガー症候群の人は孤立感や孤独感を抱いたり、一生懸命やってるのにできない生きづらさを感じることも多いのです。
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大人のアスペルガー問題が増えている?
年齢も低く、幼い子どものうちであれば、社会性がなくても大目にみられることもあります。
アスペルガー症候群の人は知能が高く、学校の成績が優秀なことも多く、日常生活の中に問題を抱えながらも、そこまで大事になることはあまりないようです。
ですが、高校や大学を卒業して社会人になると、社会性の障害から、仕事での失敗やミス、職場の人間関係でトラブルが生じることも多くなってきます。
「仕事が覚えられない」「仕事が進まない」「一生懸命だけど上手くできない」「周りの人を怒らせてしまう」などの問題も多く、アスペルガー症候群の人が「集団行動や集団生活が苦手」と感じることにつながっています。
集団生活や集団行動が苦手なアスペルガーの特徴例
アスペルガー症候群の人は、その場の状況や雰囲気、空気を読んだり、相手の気持ちを察したりしながら、自分の言動を修正していくことが苦手です。
そのため「自分勝手」「マナーがない」と批判されることも多く、孤立したり孤独な存在になりやすいといえます。しかし、アスペルガー症候群の本人は、なぜ自分が責められるのか、自分のどこが悪いのかわからないのです。
【集団生活や集団行動が苦手なアスペルガーの特徴例】
・TPOにあった服装や言葉づかいができない
・その場の空気を読むことができない
・暗黙のルールがわからない
・相手との距離感が近すぎることがある
・人の気持ちが理解できない
・目上の人にもタメ口で馴れ馴れしく話しかける
・親しい人に対して他人行儀
◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野 一彦先生執筆・監修「図解よくわかる大人のアスペルガー(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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