日本での発達障害の種類、意味と定義について

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日本での発達障害の種類、意味と定義について

発達障害にはどんな種類があるのでしょうか。

日本の文部科学省による「小・中学校におけるLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン」による、発達障害の種類と、それぞれの意味と定義を調べてみました。

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日本での発達障害の種類、意味、定義について

日本の文部科学省が、主な発達障害の種類と定義(意味)を定めています。

・学習障害(LD)
・ADHD(注意欠陥多動性障害)
・高機能自閉症
・自閉症
・アスペルガー症候群

学習障害(LD)の意味と定義について

学習障害(LD)の意味と定義について。

学習障害(LD)は、英語の「Learning Disabilities」の頭文字をとって「LD」を呼ばれることもあり、日本語に訳すと「学習障害」となります。

日本での学習障害の定義は次の通りです。

・学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち特定のものの習得とし使用に著しい困難を示すさまざまな状態を示すものである。

・学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。

ADHD(注意欠陥多動性障害)の定義と意味について

ADHD(注意欠陥多動性障害)の定義と意味について。

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、英語で「Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder」の頭文字から「ADHD」と表記されることが多く、日本語に直訳すると「注意欠陥多動性障害」という意味になります。

日本でのADHDの定義は次の通りです。

・ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。

・また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

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高機能自閉症の意味と定義について

高機能自閉症の意味と定義について。

高機能自閉症とは、英語では「High-Functioning Autism」となり、日本語に訳すと「高機能自閉症」という意味になります。

日本では英語ではなく、日本語の「高機能自閉症」という呼び方が一般的です。

日本での高機能自閉症の定義は次の通りです。

・高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、1他人との社会的関係の形成の困難さ、2言葉の発達の遅れ、3興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。

・また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

自閉症の意味と定義について

自閉症の意味と定義について。

自閉症は、英語では「Autistic Disorder」となり、日本語に訳すと「自閉症」という意味になります。

自閉症の場合は、日本語のまま「自閉症」と呼ばれるほうが一般的です。

日本での自閉症の定義は次の通りです。

・自閉症とは、3歳位までに現れ、1他人との社会的関係の形成の困難さ、2言葉の発達の遅れ、3興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害であり、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

アスペルガー症候群の意味と定義について

アスペルガー症候群は、英語では「Asperger’s syndrome」となり、日本語に訳すと「アスペルガー症候群」となります。

「アスペルガー」は、アスペルガー症候群の定義をはじめて提唱したハンス・アスペルガーというオーストリアの小児科医からとられた呼称です。

日本でのアスペルガー症候群の定義は次の通りです。

・アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。

・なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類されるものである。

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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