大人のアスペルガー症候群の患者数が増加している?
アスペルガー症候群は、脳の機能障害によって起こる発達障害のひとつです。
アスペルガー症候群の特性は、子どもの頃から特徴的な言動があらわれますが、幼少期には障害に気づかずに成長しているケースもあります。
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また、アスペルガー症候群や発達障害に対する一般的な認知度や理解度が高くなってきたのは、まだまだ最近のことです。
そうしたこともあり、大人のアスペルガー症候群の患者数が増えている、と言われることもあります。
大人のアスペルガー症候群について
近年、日本においても「発達障害」が注目されるようになってきています。発達障害は、脳の機能障害によって認知や行動に障害があらわれるものです。
発達障害の代表的なものとして次のようなものがあります。
・自閉症(高機能自閉症、アスペルガー症候群)
・LD(学習障害)
・ADHD
・発達性言語障害
・発達性協調運動障害
これらの障害には、いずれも発達の遅れがあり、その特性は子どもの頃からあらわれ、大人になっても特性が変わることはありません。
一般的には、子供が成長していく過程で、発達障害の特性が明らかになっていきます。
ですが、アスペルガー症候群については、社会での認識が十分でなかったため、本人もまわりの人も障害に気づかないあまだった、というケースも少なくありません。
そのため、アスペルガー症候群が社会的に広く知られる現在、「自分はアスペルガー症候群ではないか?」と思い、病院を受診する人の数も増えているといわれています。
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社会にでてからアスペルガーの問題が深刻になることも
アスペルガー症候群の場合、子どもの頃から行動面や言葉の面で問題を抱えており、「変わっている」「わがまま」と周囲の人に思われることも少なくありません。
とはいえ、子どもの頃はそこまで問題になることもなく、また知能が高く、まわりの人に合わせる方法を身につけて乗り切っているアスペルガーの人もいます。
ですが、大人になって社会に出て仕事をするようになると、様々な問題が表面化するようになり、生きづらさを感じるアスペルガー症候群の人も少なくないようです。
アスペルガー症候群の3つのタイプ
アスペルガー症候群は大きく次の3つのタイプに分類されます。子どもの頃と大人ではタイプが変わることもあります。
①積極タイプ
知らない人でも馴れ馴れしく話しかけたり、接したりするタイプ
②受け身タイプ
自分から積極的に関わることはないが、誘われればつきあうタイプ
③孤立タイプ
他人との関わりを苦痛に感じ、一人でいることを好むタイプ
アスペルガー症候群の子ども時代の特徴例
アスペルガー症候群の人の子ども時代には、次のような特徴がみられます。
・手先が不器用で字が下手
・集団行動が苦手でマイペース
・「あれ」「それ」という言葉がわからない
・遊びやスポーツのルールがわからない
・ダンスやスポーツなど体を動かすことが苦手
・偏食が極端で、決まったものしか食べられない
・人に体を触られたり、頭をなでられるのが嫌
・友達の輪に入れない
・何気ない言葉で人を怒らせてしまう
このように、アスペルガー症候群の人は、幼少期から様々な問題を抱えていることが多い傾向があります。
◆この記事は、教育心理学者、東京学芸大学名誉教授の上野 一彦先生執筆・監修「図解よくわかる大人のアスペルガー(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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