ADHDの治療方法は、薬物療法と行動療法が中心

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ADHDの治療方法は、薬物療法と行動療法が中心

発達障害のADHDでは、どのような治療方法がおこなわれることが多いのでしょうか。

ADHDは治療することで治る病気なのか、それとも治らない障害なのでしょうか。

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今回は、ADHDの治療方法について調べてみたので、ポイントをまとめてみたいと思います。

ADHDの治療方法「薬物療法と行動療法を中心に」

ADHDの治療では、薬を使った薬物療法と、行動を変えるための行動療法を中心にして治療がすすめられるのが一般的です。

ADHDは完治しないが、症状の改善は可能

ADHDは、薬などで治療しても完治するような病気ではありません。

脳の部位の中で、注意や衝動をコントロールする部位の働きが未成熟なことがADHDの原因と考えられています。

今の医学では、この脳の働きのエラーを完治する治療方法はまだ解明されていません。

ですが、脳の働きを改善して、ADHDの症状を軽くする治療方法はあります。

ADHDの薬「コンサータ(塩酸メチルフェニデート)」

ADHDの薬物療法の具体例として、コンサータ(塩酸メチルフェニデート)というADHDの治療薬を飲むと、多くのADHDの子供は多動性や衝動性が軽減し、落ち着きがでてくるようになります。

コンサータ(塩酸メチルフェニデート)の効果は12時間持続します。

ですが、12時間以降は効き目がなくなります。

薬を飲むことでADHDを治すというよりは、一時的に症状を薬でおさえる、コントロールするという方法になります。

12時間しか効き目のない薬に意味があるのか?

12時間しか効果が続かない薬を飲むことに意味があるのか、とADHDの薬物療法に疑問を持つ人も少なくありません。

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ただ、12時間をうまく活用することで、学校の授業に集中することができ、授業内容や勉強もはかどります。

また、学校の友達とのトラブルも減り、円滑な人間関係を築くことも可能です。

12時間の効果しかないADHDの薬であっても、ADHDの子供が自信をもつ、コミュニケーションや社会性が育つ、というメリットがあり、二次障害を防ぐことにもつながります。

ADHDの行動療法

ADHDの治療では、薬物療法をあわせて行動療法もおこなわれることが多いようです。

行動療法とは、ほえる、ごほうびなどで、望ましい行動を強化していく方法です。

ADHDの行動療法は長期的にトレーニングして学習をしながら、徐々に望ましい方向へと導いていく治療方法になので、薬のような即効性のある治療法ではありません。

ですので、薬の服用とあわせて行動療法を続けていくことで、ADHDの子供の発達を助けることができます。

ADHDにカウンセリングは効果がない

うつ病などの精神疾患の治療で一般的におこなわれる精神療法=カウンセリングは、ADHDの治療でおこなわれることはありません。

精神療法=カウンセリングは、患者さんの心理面にアプローチする治療方法で、説得や理解をすすめながら、考え方や行動を変えていく方法です。

ですが、ADHDの場合、話そのものを理解できないことや、理解したことを忘れてしまうこともあるので、効果が得られにくくなります。

心に働きかける精神療法=カウンセリングより、身体で覚える行動療法の方が、ADHDの性質に合っている治療方法といえます。

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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