[司法・矯正領域]臨床心理士の仕事、家庭裁判所/少年院/鑑別所/保護観察所/警察関係機関
臨床心理士、カウンセラーなどの心理職の仕事のひとつに、司法・矯正領域で働く人もいます。
司法・矯正領域とは、具体的な例としては、家庭裁判所、少年鑑別所、少年院、保護観察所、警察関係機関などがあります。
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臨床心理士カウンセラーの司法/矯正領域での仕事内容について
司法・矯正領域においては、非行少年や犯罪を犯した人の調査や面談、観察、保護、矯正、社会復帰のために、心理学や臨床心理学の知識や技術の応用が必要とされる場合があります。
それぞれの施設や機関ではどのような仕事内容が求められるのか紹介したいと思います。
家庭裁判所での臨床心理士/カウンセラーの仕事内容について
家庭裁判所においては、心理学や臨床心理学、教育学、社会学など広範囲にわたる専門知識が必要になります。
それらの専門知識を活用&応用して、非行少年や犯罪を犯した未成年の性格や日頃の様子、育ってきた家庭環境などを調査し、非行の原因を考察したり、少年が立ち直れるようになるための処分を決定します。
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少年鑑別所・少年院での臨床心理士の仕事内容
少年鑑別所は、14歳から20歳未満の未成年が対象者となり、犯罪を犯したり、罪を犯すおそれがある少年、法に触れる行為をした少年少女を立ち直らせることが目的の施設です。医学、心理学、社会学、教育学などの広範囲な専門知識と技術を役立て、どのような指導が必要か診断し、審判や処分決定のための資料を作成します。
少年院では、14歳から26歳までの非行少年や犯罪青少年が対象となり、社会復帰を目指す施設です。一定期間普段の生活場所から隔離し、学習指導や職業指導などの専門的指導を行いながら社会復帰を行います。
保護観察所・警察関係機関
保護観察所は、非行少年・非行少女・犯罪者を復帰させる施設です。家族関係や職場での人間関係などへの調整役、住居や経済的支援、福祉機関への紹介などを行います。保護観察官の仕事内容はケースワーカーと類似しているところがあります。
警察関係機関では、心理学の専門課程を学んだ少年補導員が繁華街を巡回したり、少年センターでの電話相談業務を行います。また犯罪被害者相談室が全国各地に設置されて、殺人・障害・強姦・強制わいせつ・暴行・交通事故・家庭内暴力などについての相談も行います。
◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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