子供のトラウマになりやすい原因、症状、治療法について|幼少期から思春期
子供の頃に受けた精神的ショックによって、思春期以降の人生全般にも悪影響を及ぼすことがあります。
そこで今回は、幼少期の子供時代に受けた心の傷=トラウマの原因や症状、治療法について書いてみたいと思います。
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子供のトラウマの原因になる出来事は?具体例
日本国内においても幼児虐待数が年々増加しているといわれていますが、虐待以外にも子供の心の傷(トラウマ)の原因になりやすい出来事は様々あります。
具体的な例としては次のような出来事が、幼少期において子供のトラウマの原因になりやすいと考えられます。
【具体例:幼少期の子供のトラウマの原因になりやすい出来事】
・幼児虐待
・いじめ
・誘拐や監禁
・両親のケンカ
・離婚
・地震
・水害
・テロ
・戦争 など
このような出来事を何歳頃に体験し、精神的ショックがどの程度の大きさだったか、子供が受けた心理的ダメージの強さによってもトラウマの深さが変わってきます。
どんな症状が現れる?幼少期の子どものトラウマ
では、子供のトラウマはどんな症状であらわれるのでしょうか。具体例をいくつか紹介したいと思います。
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【子供のトラウマ症状の具体例】
・悪夢
・吃音
・不眠症
・夜驚症
・おねしょ(夜尿症)
・拒食、過食
・対人恐怖(男性恐怖症や女性恐怖症)
・不信感
・人間不信
・自信がない
・無感動や無反応
・イライラ
・集中できない など
阪神淡路大震災や東北大震災、アフガニスタンやボスニアなどでの戦争被害、アメリカの連続テロ事件などの出来事を体験した子供たちにも、このような症状があらわれているケースがみられます。
幼児期に受けた子供の心の傷(トラウマ)は、比較的長期間にわたって症状が現れたり、思春期以降になってから症状が表面的になる場合もあります。
子どものトラウマは治るのか?治療法について
子供の頃に受けた心の傷、トラウマは治るのでしょうか。
問題の原因となる出来事を体験した年齢や精神的ショックの強さによって、トラウマ症状の改善度合いに違いはありますが、医師による薬物治療やカウンセラーによる様々な心理療法によって治療可能であるとされています。薬物治療では、抗鬱薬や抗不安薬などが処方されることが多いようです。
具体例として次のような治療方法があります。
【医師】
・薬物療法
【カウンセラー】
・精神分析療法
・認知行動療法
・催眠療法
・自律訓練法
・集団療法
・家族療法 などの心理療法
◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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