行動療法の理論と技法について|主張訓練法・シェイピング法・系統的脱感作法
行動療法とは、問題行動や症状を学習理論によって変化させ、問題解決を図る治療法です。
今回は、行動療法の理論と技法についてポイントをまとめてみたいと思います。
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行動療法の理論的特徴について
行動療法の理論的特徴として、学習理論をベースとしている点です。
行動療法による治療では、治療目標を明確にし、客観的な測定やコントロールが可能な行動を治療対象とします。
例えば、不安、神経症や心身症、不登校、チック、言語障害などの様々な症状を、不適応行動の学習または適応行動の身学習ととらえます。
そして、これらの不適切な行動や症状を、再学習することで行動を変容させる技法になります。
行動療法の対象は大人も子供もOK
行動療法がフォーカスしているのは過去ではなく今現在で、行動療法の最終目標は自分でコントロールできる行動をするようになることです。
実際的には行動療法には様々な技法があり、子供もから大人まで適応可能です。
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行動療法による治療をスタートする際には、クライアントと「何をいつまでに」治療するのかはっきりとさせてから取り組み始めます。
行動療法の代表的な技法について
行動療法の代表的な技法に、次の3つの方法があります。
①主張訓練法
クライアントに自己主張させトレーニングをさせることで、対人関係における不安や恐怖、緊張感を軽減させる技法
②シェイピング法
段階的に目標を決めて取り組む方法。例えば、不登校の子供でケースでは、親と一緒に登校して、親が横に座ったまま授業を受ける、親は教室の後ろで待機する、親は廊下で待つ、保健室で待つ、といったように目標をステップ毎に決めます。
③系統的脱感作法
不安や恐怖を感じるときに、その不安と打ち消しあうような反応(筋弛緩反応など)を起こすことで不安を軽減させます。
④その他
リラクゼーション法、トークンエコノミー法、自律訓練法など
まとめ
・行動療法とは、学習理論によって問題行動を適応行動に変化させる治療法
・行動療法は子供から大人まで適応可能な技法
・行動療法の具体例として、主張訓練法、シェイピング法、系統的脱感作法、トークンエコノミー法、自律訓練法、リラクゼーション法などがある
◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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