心理アセスメントとは?どんな意味や目的があるのか?

心理アセスメントとは?どんな意味や目的があるのか?

臨床現場において、カウンセリングの際におこなわれる重要なプロセスのひとつに「心理アセスメント」があります。

心理アセスメントはカウンセリングのプロセスにおいて、とても重要な役割を持っていて、カウンセリングの前後、心理療法の種類を決めるとき、治療経過の確認や効果測定のときにも行われます。

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心理アセスメントとは?意味と目的

心理アセスメントには、どのような目的があり、どんな意味として使われている言葉なのでしょうか。

まず、心理アセスメントとは、一言で説明すると「査定」の意味になります。

カウンセリングの初回の時に、クライアント(来談者)から悩み事や相談内容、問題の原因、経過などを聞き、どんな心理療法の方法や理論を使うのか、診断、測定することのが、心理アセスメントの目的です。

また、カウンセリング、心理臨床の途中や終了時においても、心理テストや面接によって治療経過、効果の具合を測定することがあります。

例えば、体調が悪くて病院を受診した時に行う医師の問診、体温や脈拍、検尿、血圧、レントゲン、CTスキャン、MRI、などを行って、病気の原因や症状について詳しく検査し、治療方針を決めることをイメージするとわかりやすいと思います。

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心理アセスメントの重要性について

一般的に、心理アセスメントは重要な役割を担っていて、心理テストを中心に様々な方法があります。

例えば、初回の面接時に相談内容の話を聞くのにあわせて、行動観察によっても診断します。問題行動があると、その点についてさらに深く追求していくのが通常です。

そのために、知能テストや人格テスト、性格テストなどの心理テストを実施して、知的な問題があるのか、発達の遅れはあるのか、性格や行動に問題があるのか、問題の原因について慎重に診断をおこないます。

心理テストの中でも、ロールシャッハ法、バウムテスト、TAT、SATなどの投影法によって、心の内面、無意識についての診断もおこない、心理治療の方針を決定します。

治療の途中や終了時においても、効果や経過を診断し、治療を終えるかどうかを決定するためにも心理アセスメントがおこなわれます。

参考として、ロジャーズのカウンセリング「来談者中心療法」は心理アセスメントをしない技法です。

その逆に、フロイト派の精神分析療法、行動療法、病院での心理臨床では、心理査定を重視することもあり、どんな種類の心理療法のスキルを用いるかによっても、心理アセスメントの重要性は違ってきます。

【心理アセスメントまとめ】

心理臨床の流れは大きく次のようなプロセスをたどります。

①来談
(受診・診察)

②心理アセスメント
(面接・行動観察・心理テスト)

③治療方針や方法の決定
(カウンセリング・行動療法・薬物療法など)

④心理アセスメント(治療を終了するか診断)

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