子供のADHDの合併症に多いアスペルガー、高機能自閉症

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子供のADHDの合併症に多いアスペルガー、高機能自閉症

ADHDの合併症では、広汎性発達障害の子供も多いようです。

今回は、主な広汎性発達障害である、アスペルガー症候群と高機能自閉症について書いてみたいと思います。

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アスペルガー症候群とADHDの合併も多い

ADHDとアスペルガー症候群が合併している子供も少なくありません。

ADHDとアスペルガー症候群が合併している場合は、ADHDと診断せずに、アスペルガー症候群と診断することになっています。

アスペルガー症候群とは、知的な遅れがない、中には社交的な子供もいるが、空気を読めない、雰囲気を壊す、といった特徴があり、人間関係でのトラブルが多い発達障害です。

アスペルガー症候群の子供は高機能自閉症と違い、言葉の遅れがありません。

高機能自閉症とADHDの合併症

アスペルガー症候群以外にも、高機能自閉症とADHDを合併することもあります。

高機能自閉症とADHDを合併している子供の診断名は、アスペルガーのときと同じように、高機能自閉症を優先して診断することになっています。

高機能自閉症とは、自閉症の中でも知的な遅れがない、コミュニケーションが困難、言葉の遅れがある、強いこだわりを持つ、という自閉症を意味します。

高機能自閉症の子供は、自閉症の症状もあり、社交性を身につけることが難しい傾向があり、良好な人間関係を築くことが難しい発達障害になります。

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広汎性発達障害とADHDの合併症の対応

アスペルガー症候群も高機能自閉症も、広汎性発達障害に含まれます。

広汎性発達障害の子供は、人とのコミュニケーションなど社会性の面でトラブルや悩みを抱えることが多く、人間関係、社会生活
がスムーズにいかないことが多いのが特徴です。

広汎性発達障害とADHDの合併症の子供の場合、ADHDの症状は治療薬で症状を軽減することが可能です。

落ち着きがない多動や衝動を薬でコントロールすることができます。

ですが、高機能自閉症やアスペルガー症候群など広汎性発達障害の症状は、治療薬で症状を克服できるようなものではありません。

現在、高機能自閉症やアスペルガー症候群など広汎性発達障害を完治する治療方法が確立されていないのです。

ADHDと広汎性発達障害の合併症の子供の対応は、どちらか一方の障害だけの子供よりも対応が難しくなり、子供が生活で困難や問題を抱えるケースは多くなりがちです。

【まとめ】

・ADHDと高機能自閉症の合併症の場合、診断名は高機能自閉症になる
・ADHDとアスペルガー症候群の合併症の場合も、診断名はアスペルガー症候群になる
・高機能自閉症は、知的な遅れがない自閉症で、言葉の遅れ、強いこだわり、対人関係の困難さが目立つ
・アスペルガー症候群は、言葉の遅れがない

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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