ADHDの薬、コンサータの副作用と用量用法の注意点について
ADHDの症状を抑える効果がある治療薬「コンサータ」について気になったので調べてみました。
効果がある薬といっても、やっぱり気になるのは副作用や身体への悪影響ですよね。
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実際に、ADHDの治療薬としてコンサータを飲むとなると、用法や用量の注意点も大切になってきます。
今回は、コンサータの用法や用量、副作用や使用上の注意点などのポイントをまとめてみたいと思います。
コンサータの用量と用法について
ADHDの治療薬コンサータの服用については、ガイドラインが定められているそうです。
コンサータ投与のガイドラインによると、最初にコンサータを服用する場合は、朝1回、用量は6〜10歳の子供の場合は18mg、11歳以上の子供は27mgから始めること、となっています。
日本で流通しているコンサータは18mgと27mgのカプセルしかないので、体重の重い子供の場合は、組み合わせて処方されるそうです。
最初にコンサータを処方する場合は、1〜2週間で薬の効果をみていきます。
ADHDの治療薬コンサータの効果と持続時間は?
コンサータは、ADHDの症状(不注意・多動性・衝動性)を抑える作用があります。
特に衝動性や多動性には大きな効果があるといわれています。
コンサータの効果の持続時間は12時間程度なので、1日に朝1回の服用で十分で、午後に飲むことはありません。
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コンサータの副作用は?
コンサータはの副作用は、頭痛、腹痛、不眠、食欲がなくなるなどの症状があらわれることがあります。
どの副作用も深刻なほどの症状ではないのですが、午後に服用すると夜に眠れなくなる可能性があるので、基本的にはコンサータの服用は朝1回にすべきだといわれています。
また、コンサータの副作用で食欲がなくなり、体重が減るなどの症状が現れた場合は、薬の使用をいったん中止する必要があります。
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治療薬コンサータを一生飲み続けることはない
ADHDは治療で治るような病気ではなく、治らない障害なので、薬も一生飲み続けなくてはいけないのか、と不安を感じる人も多くいると思います。
ですが、コンサータを一生飲み続ける例はほとんどないそうです。
平均すると、コンサータの服用期間は数ヶ月から数年といわれていて、薬が必要なくなっていきます。
薬を飲まなくても、ADHDの子供が自分で行動や感情をコントロールしたり、ブレーキをかけることができるように成長していくからです。
ですので、ADHDの治療においては、コンサータを使用した薬物療法とあわせて、行動療法を並行して行うことが重要です。
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神経刺激薬はADHDの多動を悪化させる?
神経刺激薬を飲むと、神経が刺激されて落ち着かなくなり、ADHDの多動症状が悪化するのでは、と考える人もいます。
ですが、神経刺激薬は、脳のコントロール機能やブレーキ機能に刺激を与えて活発に働かせる作用があるので、多動症状が悪化するようなことはありません。
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薬の効果やメリットを自覚できると回復が早い
ADHDの子供が、自分で薬の効果を自覚できるようになると、自分でADHDの症状をコントロールしようとする意欲が働き、改善が早くなる傾向があります。
子供が10歳前後に成長してくると、薬の効果による「違い」を実感できるようになり、自分で努力しようとする姿勢があらわれるようになりやすいのです。
【服薬前】
・落ち着きがない
・イライラする
・集中できない
↓↓↓
【服薬後】
・落ち着いてくる
・イライラしない
・集中できる
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◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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