ADHDの子供の問題行動への教師の対処法は?幼稚園・保育園・小学校
ADHDの子供が急に教室の外へ飛び出してしまったり、激しいかんしゃくを起こしてしまうこともあります。
幼稚園・保育園・小学校の教師は、ADHDの子供の問題行動に対してどんな対処法をとればよいのでしょうか。
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教室を歩き回るADHDの子供の場合|教師の対処法
ADHDの子供の問題行動の中で、授業中にじっと座っていることができず、教室の中を歩きまわってしまう行為があります。
教師の対処法としては、ADHDの子供の問題行動をすべて制止しようとするのではなく、授業進行の妨げにならない程度、まわりの子供の迷惑にならない範囲であれば、許容することもひとつの対処法です。
ADHDの子供は、じっとできずに動いてしまい、その結果授業中に立ち歩いてしまうわけなので、その行動を無理に抑えようとするとADHDの子供がパニックをおこす原因になりかねません。
例えば、教室の後ろに「休憩所」みたいな席をつくっておいて、「5分だけなら後ろの席に座ってもいい」などのルールをあらかじめ決めておき、ADHDの子供の気分転換をサポートする対応もよいでしょう。
教室の外に飛び出してしまうADHDの対処法は?
教室の中を歩きまわるだけでなく、教室の外に飛び出して行ってしまうADHDの子供もいます。
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この問題行動の場合も、無理に子供を引き止めると、大声を出して暴れたり、パニックをおこすこともあるので、無理に制止する対応はあまり望ましくありません。
ですが、学校の外にまで出てしまうのは危険なため、他の教師とも連携をとり、子供の安全を確保できる体制づくりは大切です。
対処法の例としては、ADHDの子供に「どうしてもがまんできないときは、どこへ行って何をしてくるのか。何分くらいで戻ってこれるか」など、ある一定のルールを決めておくとよいでしょう。
激しいかんしゃくをおこした場合の対応は?
ADHDの子供は、自分の思い通りにならないと激しいかんしゃくを起こす場合があります。
かんしゃくをおこしてなかなかおさまらない時には、保健室など別の部屋へ連れて行き、まずはADHDの子供の気持ちが落ち着くまで待ちましょう。
ADHDの子供の気持ちが落ち着いてきたら「自分の気持ちをコントロールできたね」とほめることも大切です。
徐々にどういった状況で、どんなきっかけで癇癪をおこしやすいのか、というパターンも分かってくるので、まわりが配慮することも可能になります。
まとめ: ADHDの子供の問題行動の対処法の例
・深呼吸をする
・ゆっくりと数をかぞえる
・保健室など別の部屋に連れていく
・怒りを発散する方法をみつけ、それができる場所に行って発散させる など
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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