カウンセラーの守秘義務の例外や違反について|カウンセリング倫理

クライアントの悩みを聴くカウンセラーには「守秘義務」があります。

カウンセラーは、業務上他人の秘密を知ることが多いのですが、クライアントの秘密を漏らすことは倫理綱領で禁止されています。

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そこで今回は、カウンセラーの守秘義務をテーマに、守秘義務の重要性や守秘義務違反、例外についてまとめて見たいと思います。

カウンセラーの守秘義務の重要性

守秘義務とは、業務上他人の知り得た者が、その秘密を漏らさないように守る義務のことを意味します。

カウンセラーも、カウンセリングの個人面接で、失恋・妊娠・出産・精神疾患・学歴など、クライアントの個人的な秘密について知ることが多いといえます。

ですが、クライアントの秘密を他人に漏らすことは、個人の人権を侵害することになりますし、クライアントからの信頼も失い、カウンセリングも成立しなくなってしまいます。

カウンセラーの守秘義務は、効果的にカウンセリングを行う上で大変重要なものなのです。

守秘義務違反をするとどうなる?

カウンセラーが守秘義務違反するとどうなるのでしょうか。

正当な理由がないのにもかかわらず、業務上知り得た他人の秘密を漏らした時は、刑法第134条「秘密漏洩罪」で罰せられます。

日本心理臨床学会倫理綱領の第6条において「会員は臨床業務上知り得た事項については、専門家としての判断のもとに必要と認めた以外の内容を他に漏らしてはならない。会員を辞めた後も同様とする」と規定されています。

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また、児童福祉法第61条では「児童相談所において、相談、調査、および判定に従事した者が、正当な理由なく、その職務上取り扱ったことについて知得した人の秘密を漏らした時には、これを6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金に処する」と定められています。

クライアント(来談者)との間における信頼関係を前提とするカウンセラーは、他人の秘密やプライバシーについて1十分配慮すべきであり、事例発表・記録保管においても注意が必要です。

守秘義務の例外はあるの?

このようにカウンセラーの守秘義務はとても大切なことですが、例外もあります。

日本心理臨床学会会員のための倫理基準第6条では「会員は対象者本人または、第三者の生命が危険にさらされるおそれがある緊急時以外は、対象者の個人秘密を関係者に伝えてはならない」と規定されています。

守秘義務の例外にあたる「緊急時」の例は、虐待・自殺・殺人・犯罪行為など、重大な危険がある場合を指します。

そうした緊急を要するときには、カウンセラーの守秘義務の例外として、家族や隣人、警察などの協力を得て、人の生命を守ることを優先することが大切です。

カウンセラーの倫理意識と守秘義務まとめ

・カウンセラーには守秘義務がある
・守秘義務違反をした場合、刑法第134条「秘密漏洩罪」で罰せられる
・児童福祉法第61条の守秘義務違反では、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金と規定されている
・クライアント本人や家族、その他第三者の生命に危険がおよぶ緊急時は、守秘義務の例外になる
・守秘義務の例外は、虐待・殺人・自殺・その他犯罪行為など重大な危険がある場合

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