[臨床心理士の仕事]スクールカウンセラーの学校カウンセリングについて|教育領域
臨床心理士の仕事内容のひとつに「教育領域」でのスクールカウンセラーの仕事があります。
幼稚園や保育園、小学校、中学校、高校、大学まで、幼児から大学院生までの様々な心理的問題に対して、臨床心理学を活用してサポート(援助・助言・治療)します。
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臨床心理士による学校カウンセリングの内容
臨床心理士による教育領域の仕事、学校カウンセリングの内容は、学業相談、進路相談、適応相談の3つに区分できます。
学業相談(成績不振、意欲低下など)と進路相談(進学、就職の問題)については基本的には学校の教師が担当し、適応相談はスクールカウンセラーが担当することが多いです。
スクールカウンセラーの適応相談とは?
主にスクールカウンセラーが担当する教育現場での適応相談は、次の2つに分類されます。
①行為上の問題
②人格上の問題
①行為上の問題とは、食欲低下、拒食や過食、不眠、ノイローゼ、対人不安、虚言などがあります。また、窃盗や放火、不登校やいじめ、 DV(家庭内暴力や校内暴力)も含みます。
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②人格上の問題とは、コンプレックス/劣等感、自信喪失、嫉妬、不安や恐怖、偏執傾向などがあり、重度なケースとしては、学習障害(LD)、神経症、自閉症、パーソナリティ障害、精神障害などをふくみます。
学校カウンセリングの対象者は?
臨床心理士の教育領域におけるカウンセリング対象者は、子供から青年まで広い層にわたり、その保護者や教師も含みます。
学校内部だけでなく、問題が地域社会や生徒のまわりの環境が原因になっているケースでは、地域住民にまで働きかけることもあります。
関連機関との連携が大切
このように様々な問題を解決するために、スクールカウンセラーは心理的問題解決の専門家として学校に配置されたり、大学では学生相談員が活動している場合もあります。
学校内部(担任教師、主任、校長、教頭、生徒指導、養護教諭)だけでなく、学校外部(保護者、児童相談所、教育センター、病院やクリニック、家庭裁判所、少年院、ハローワークなど)の関連機関と連携しながら問題に対処してく必要があります。
◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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