[ADHD]ソーシャルスキルトレーニングの方法とやり方、効果は?
ADHDや広汎性発達障害の子どもの場合、まわりのペースにあわせることが苦手なことが要因となって、クラスや集団になかなかなじめないことも少なくありません。
ADHDや広汎性発達障害など発達障害の子どもたちが、スムーズな社会生活を送ることできるようになるためにも、人との関わり方=ソーシャルスキルを身につけることは大切です。
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発達障害の子どもを対象として、人とのコミュニケーション方法や関わり方などを、遊びやゲームを通して身につけているソーシャルスキルトレーニングも効果的です。
ソーシャルスキルとは?言葉の意味
ソーシャルスキルとは、日本語に直訳すると社会能力という意味になり、社会生活を送る中で、まわりの人とコミュニケーションをとりながら生活していく上で必要な技術や能力を意味します。
例えば、自分の気持ちを相手にどうやって伝えればいいのか、言葉づかいや表情、仕草などをどうすれば上手く伝えることができるか、という技術=スキルがソーシャルスキルです。
そういう意味では、ソーシャルスキルはコミュニケーション能力と同じような意味と考えてもよいでしょう。
ADHDなど発達障害の子どもがソーシャルスキルを身につけることで、まわりの人とうまくコミュニケーションがとれるようになり、円滑な社会生活を送ることができるようになるのです。
ソーシャルスキルトレーニングのやり方と方法
ソーシャルスキルトレーニングは集団で行われ、遊びやゲームを通してコミュニケーションスキルを身につけていきます。
あいさつの仕方、頼み方、断り方、謝り方、誘い方、トラブルの回避方法などをトレーニング課題として、実践練習して訓練していきます。
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【ソーシャルスキルトレーニングの5ステップ】
①ことばでスキル=やり方を教える
②お手本を見せて、まねをさせる
③頭の中でイメージしたり、練習して繰り返し実践する
④練習でうまくできたかどうか評価して、ほめたり、改善していく
⑤練習で実践したことを、日常生活で使えるようにする
相手を傷つける言葉や行動をADHDの子どもに教える
ADHDの子どもは衝動的な行動に出てしまう特徴があります。
例えば、思ったことをすぐに行動に移してしまう、カッとなって友達とケンカになったり、暴力をふるったり、他人の物をとってしまうことがあります。
ADHDの子ども本人には悪気はないのですが、衝動的な行動が要因となり、友達関係でトラブルが多くなりやすいものです。
トラブル続きだと、まわりの子どもからいじめの対象にされたり、仲間はずれにされてしまう可能性もあるので、ADHDの子どもにも人付き合いのルールを教えることは大切です。
どんな言葉だと相手を傷つけるのか、どんな態度だと相手が嫌がるか、紙に書くなどしてADHDの子どもと一緒に話し合い、理解をうながす機会を持つようにしましょう。
ソーシャルスキルトレーニングはどこで受けれる?
ADHDや広汎性発達障害など発達障害の子どもは、その行動特性のため、まわりの友達と上手にコミュニケーションをとることができず、人間関係でのトラブルが多くなりがちです。
そういった発達障害の子どもを対象に、医療機関や教育機関をはじめ、家族会やNPOなどがソーシャルスキルトレーニングに取り組んでいます。
担当の医師に相談したり、インターネットで家の近くの実施機関を探して参加してみることもよいでしょう。
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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