[教師の対応工夫]ADHDの子どもへの指示の出し方と質問のしかたについて

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[教師の対応工夫]ADHDの子どもへの指示の出し方と質問のしかたについて

ADHDの子どもは短期的な記憶が続かず、一度に多くの指示を出されると頭の中が混乱してしまいます。

学校の授業中においてADHDの子どもへの教師の対応として、指示の出し方や質問のしかたについて工夫することが大切です。

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[教師の対応]ADHDの子どもが話を聞ける態勢をつくる

授業中などで教師が指示を出したり質問をsるう場合には、まずは子どもに準備をさせることが大切です。

子どもが先生の方に注意を向けて、話を聞けるような態勢をつくれるようにしましょう。

例えば、「先生が手を2回叩いたらおしゃべりはやめて、顔を先生の方に向けること」などのルールを決めておき、クラス全員がその態勢をとれるようになるまで指示や質問をしないでおきます。

ADHDの子どもが教師に注意を向けられないときは、子どもの近くまで行き、肩に手を置くなど注意を引くようにしましょう。

ADHDの子どもへの指示の出し方「具体的で簡潔に」

ADHDの子どへの指示の出し方のポイントは、具体的な内容で、短い文章で簡潔に伝えることです。

「○○しなさい」と短い文章で、他のことは話さずに簡潔な伝え方が有効です。

また、言葉で指示を出すのにあわせて、黒板に同じ内容を書くのもオススメな方法です。

他にも、「絵の具を机の上に出しなさい」と指示を出しながら、実際に教師が絵の具を手に持って見せる指示の出し方も効果的です。

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指示や質問は一度にひとつだけにする[ADHDへの教師の対応]

ADHDの子どもに指示を出すときや質問をするときは、いちどにひとつだけにします。

ADHDは短期記憶が苦手なため、いっぺんに何個も指示を出されても、それを覚えておくことができません。

質問に関しても同じことで、いくつも質問されてしまうとどれに答えればよいのかわからなくなってしまい、その結果、質問に答えられなくなります。

何かの作業に取り組むときも、指示はできるだけ細かく分けて、ひとつずつステップを上げていくような指示の出し方がよいでしょう。

質問攻めをやめて、ひとつの質問に答えたら次の質問をする、というように順を追っていく対応が望まれます。

指示通りにできたときはちゃんとほめること

ADHDの子どもが教師の指示に従うことができ、質問に答えることができたときは、必ずほめるようにしましょう。

ちゃんと評価し、フィードバックを行うことで次につながります。

うまくできたことをほめられることで、ADHDの子どもにも自信がつき、次も頑張ろうという意欲ややる気がわいてくるのです。

逆に、ほめられない、何の評価やフィードバックが得られないと、ADHDの子どもは達成感を感じることができず、教師の指示に従わなくなる可能性があります。

ADHDの子どもへの指示の出し方、質問方法のコツ

・指示や質問は具体的な内容にする
・いっぺんにたくさん指示や質問をするのではなく、一度にひとつだけ
・指示や質問をするときは、教師はADHDの子どもとアイコンタクトをとる
・口頭の指示だけでなく、黒板にキーワードを書いたり、目で見てわかるようにする
・ちゃんとできたときはADHDの子どもをほめる
・長い行程や作業の場合は、教師がお手本をみせる

◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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