ADHDの発症率と原因について|年齢で症状が変わる?治療法は?
発達障害であるADHDは、3歳頃から兆候があらわれはじめ、子どもん年齢によって状態が変化していくとされています。
そこで今回は、ADHDの発生率と原因、年齢によって変化する状態と治療方法についてまとめてみたいと思います。
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ADHDとは?|注意欠陥多動性障害
ADHDとは、日本語で注意欠陥多動性障害と訳される子どもの発達障害のひとつです。
主な特徴としては、じっと座っていられない、何かの衝動にかられたかのように動き回る、一方的に話し続ける、など多動で過活動的な傾向があります。
また、突発的行動や奇妙な発言などの衝動性もみられます。
ADHDの発症率と原因について
ADHDの原因は脳障害が根底にあり、行動の抑制がうまくコントロールできないことといわれています。
ただ、はっきりとした原因は解明されておらず、脳障害説、遺伝的要因、心理的要因、社会的要因、アレルギー説など、多くの要素や原因が関係していると考えられています。
ADHDの発症率は、全人口の約0.1%、子どもの中では5〜20%程度といわれており、男女比では圧倒的に男の子が多く、発症年齢は6〜7歳といわれています。
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子どもの年齢によってADHDの状態が変化する?治療法は?
ADHDでみられる特徴や状態は、子どもの年齢によって、発達段階によって変化していきます。
乳幼児期では、発達性言語障害、多動、注意欠陥、集中困難、衝動性が大きな特徴としてみられ、幼稚園期では、不器用、かんしゃく、乱暴などが顕著になりやすいようです。
小学校に入学してからは、多動、注意欠陥、衝動性が著しく、授業中に歩き回ったり、教室の外に出て行ってしまうADHDの子どももいます。
高学年になると、多動、注意欠陥、集中困難、衝動性などは、本人の努力もあって改善されてくる傾向がありますが、同じ姿勢を長時間することは困難なようです。
思春期にまで成長すると多動も改善されてきますが、不登校、ひきこもり、非行、攻撃的行動など二次的な問題がおこってくるケースもあります。
主な治療方法としては、環境調整法、オペラント条件づけ法、動作訓練法、家族療法、薬物治療などがあります。
まとめ|
・ADHD(注意欠陥多動性障害)は、①多動で過活動、②注意散漫、③衝動的行動の特徴がみられる
・原因ははっきりわかっておらず、脳機能の障害がADHDの原因ではないかとされている
・ADHDの発症率は全人口で0.1%、子ども人口で5〜20%の割合で男の子に多い
・発症年齢は6歳〜7歳頃
・ADHDは子どもの年齢によって特徴や状態が変化する
◆この記事は、元東京大学医学部附属病院小児科医長、お茶の水女子大学大学院教授である榊原洋一先生執筆・監修「図解よくわかるADHD(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。
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