心理療法とカウンセリングの違いは?|対象となる症状や病気、技法について

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心理療法とカウンセリングの違いは?|対象となる症状や病気、技法について

心理療法もカウンセリングも、人の心の問題を解決するための方法ですが、何か違いがあるのでしょうか?

今回は、心理療法とカウンセリングの違いについて、対象となる人や病気、症状、技法などについて何が違うのか、何が似ているのか、ポイントをまとめてみたいと思います。

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心理療法とは?

心理療法とは、精神医学の領域では精神療法とよばれることもありますが、どちらも英語では「psychotherapy / サイコセラピー」となります。

心理療法の主な対象は精神疾患(精神病)の人となり、診断名だと、例えば、統合失調症(精神分裂病)、パーソナリティ障害、うつ病、躁鬱病、パニック障害、PTSDなど、症状は比較的重度のものが対象となります。

そうした精神疾患を治療する技法(スキル)が中心になり、最近では個人だけでなく集団でおこなう心理療法も含まれます。

心理療法の技法は、①面接相談法、②行動療法、③表現活動に基づく治療法、④複数の技法や理論を活用した療法、の4つの技法に大きく分類されます。

カウンセリングとは?

それに対してカウンセリングとは、言語と非言語によるコミュニケーションを通して心の問題や悩み事を解決したり、人間として成長するための援助を行ったりします。

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例えば、いじめや不登校の問題やリストラで失業した人、将来の不安や対人関係での悩みなどが対象となります。

カウンセリングの主な目的は、治療的カウンセリングと開発的カウンセリングの2つがあります。

治療的カウンセリングとは、クライアントの行動を変えることで問題解決につながり治ることを目的とするカウンセリングです。

開発的カウンセリングとは、クライアントの成長や発達を促すことを目的とするカウンセリングになります。

また、指導・助言を主とする教育モデルと自己成熟過程を促進する成熟モデルとがあり、学校や会社、医療や福祉、司法など様々な分野で広く活用されています。

心理療法とカウンセリングの違いは?

心理療法とカウンセリングは、どちらも人の心理的な問題を解決するという点においては同じですが、何が違うのでしょうか。

まず大きな違いは対象者の違いです。心理療法もカウンセリングのどちらも対象が重なっている領域もありますが、心理療法の方が比較的重度な症状を扱います。

また、技法においても、カウンセリングは会話を中心とした言語・非言語コミュニケーションをもちいた方法になりますが、心理療法では専門的訓練が必要な様々な療法があります。

どちらが優れているということではなく、クライアントの問題や状態に合わせてうまく組み合わせて活用していくことが重要です。

◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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