箱庭療法で無意識がわかる?方法や効果は?|ユング派心理学の治療法
箱庭療法とは、子供を対象としたユング派の心理学における治療法のひとつです。
小箱の中に砂を入れて、いろいろな玩具(おもちゃ)を使って自由に箱庭を作ることで、無意識の心の世界がわかるといわれています。
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箱庭療法は河合隼雄が日本に持ってきた
箱庭療法は、河合隼雄が日本人に合うのではないかと思い1965年に紹介しました。
箱庭療法はイギリスのローエンフェルが考案して、ユング派の心理療法家であるカルフが分析心理学を適用して心理療法として確立したという背景があります。
箱庭療法の方法ややり方、効果について
箱庭療法の方法ややり方はどのように行うのでしょうか。
まず、内側が青く塗られている箱(サイズ:72cm/57cm/7cm)に深さ2cm程度の砂を敷き詰めます。
そして、様々な玩具(おもちゃ)を準備します。
玩具の種類は例えば、人形、動物、植物、怪獣、車、建物、家、柵、家具、医師、花、貝殻などのミニチュアのおもちゃを用意します。
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そして、対象となる子供に玩具を自由に使ってなんでもいいから作ってみるように促します。
箱庭療法を行うときは、カウンセリングや遊戯療法と並行して行う例が多く、治療者(カウンセラー)が見ているところでクライアントは箱庭をつくります。
カウンセラーはその箱庭を通してクライアントの心の世界がどのように表現されているかのヒントを知ることができ、またクライアント本人にとっても箱庭をつくることで自己治癒力が活性化するとされています。
箱庭療法の分析方法と解釈について
箱庭療法において、クライアントが作った箱庭を治療者であるカウンセラーが慎重に観察し、その意味を解釈、分析することが必要です。
クライアントに対して作成した作品についての説明を求めたり、何を感じ、何を考えながら箱庭をつくっていたのか、を理解することが大切です。
ただし、あれこれと根掘り葉掘り聞くような質問攻めになってしまっては、治療効果も見込めず、クライアントとの人間関係も悪くなりかねません。
箱庭療法においては、作品全体の印象が重要で、作品のまとまりや空間の使い方、クライアントが持っているテーマなどから推測することになります。
箱庭療法hが投影法の一種で、当初は子供だけが対象とされていましたが、現在では子供だけでなく大人にも適用されています。
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