欲求不満に対する心の防衛機制とは?(適応機制)|心理用語・言葉の意味

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欲求不満に対する心の防衛機制とは?(適応機制)|心理用語・言葉の意味

自分が持つ欲求がかなえることができないとき、人は誰でも欲求不満状態になります。

そうした欲求不満の解決方法に「防衛機制(適応機制)」があります。

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防衛機制とは?心理用語・言葉の意味

人は誰でも欲求不満状態になることがあるものです。

例えば、有名大学に合格したい、大企業に就職したい、素敵な恋人が欲しい、お金持ちになりたい、など、人間にはいろいろな欲求がありますが、その欲求が達成できなければ欲求不満状態に陥ります。

欲求不満状態になったときにどんな行動をとるか、その適応方法を「防衛機制(適応機制)」と言います。

防衛機制の種類について(適応機制)

精神分析学者のS.フロイトは、防衛機制を次の9種類に分類しています。

①抑圧
社会的に受け入れがたい欲求や苦痛な体験を無意識下に閉じ込めて、心理的に安定しようとすること

②同一化
実現できない欲求を持っている自分と、その欲求を実現している他のものを同一視して、代理的に満足すること

③代償
本来の目標が実現困難なとき、満足を得ることができる別の目標に置き換えて行動すること

④補償
自分の心身に対する劣等感や欠点克服のために、他の特徴を伸ばし、他人に勝ることによって欲求を満足させること

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⑤合理化
自分の行動の失敗について、社会的に認められる理由をあげて正当化すること

⑥投射
失敗の原因が自分にあるのにも関わらず、相手や他に責任があるように強調すること

⑦逃避
病気になったり怪我をするなど、欲求達成が困難な状況から逃げ出すこと

⑧退行
現在よりも未熟な年齢の行動に戻る傾向

⑨昇華
社会的に高く評価されるもので表現することより、欲求不満を解消すること

防衛機制の具体例(適応機制)

次にそれぞれの防衛機制の具体例について紹介したいと思います。

①抑圧
性的衝動や上司への憎しみの感情を抑圧し、夢を見たり、よく言い間違えをする。

②同一化
自分が芸能人やスポーツ選手になったような気持ちになって熱狂する。

③代償
難関のA大学への合格が難しい場合に、B大学に入学する。

④補償
学校の成績が悪い生徒がスポーツで好結果をおさめる。

⑤合理化
不合格で入学できなかった大学を「◯◯な大学だから入らなくてよかった」と考えて納得する。

⑥投射
試験に失敗した時に「先生の教え方が悪い、採点方法が悪い」と教師や学校側に対して攻撃的になる。

⑦逃避
不登校の生徒が登校日に急病になって休んだり、入院したりする。

⑧退行
おねしょ(夜尿)、指しゃぶり、ホームシックなどになる。

⑨昇華
失恋や離婚した後に、相手との関係を絵や小説に書いて満足する。

◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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