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心理療法の3種類のアプローチについて|力動論・行動論・体験論

心理療法には様々な種類があり、その数は400種類以上とも言われています。

数ある心理療法ですが、大きく3つのアプローチに分けることができます。

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①力動論的アプローチ
②行動論的アプローチ
③体験論的アプローチ

それぞれの種類についてポイントをまとめてみました。

力動論的アプローチとは|心理療法

力動論的アプローチの心理療法の代表的な方法には、精神分析があります。

人間の心理について、物理法則や運動法則などをベースとして理解しようとする方針で、無意識と意識、欲動、情動、自我といった理論をもとに、心理的な問題の原因を考えていきます。

力動論的アプローチの特徴としては、過去から現在までの成長過程、生活環境、特に親子関係などの人間関係を重要視している点です。

様々な症状は、心の中での未解決の葛藤や問題を不適切な方法で解消しようとした結果と考えられており、その葛藤を解釈し、理解が深まることで問題が解決されていくとされています。

行動論的アプローチとは|心理療法

行動論的アプローチの心理療法では、行動療法が中心となります。

わかりやすい具体例だと「パブロフの犬」があります。

人がある状況で何らかの刺激を受けたとき、学習した反応によって病状や症状、問題行動が発生すると考えられています。

解決方法としては、そうした不適切な反応や行動を分析し、修正することになります。

実際に使われる方法としては、オペラント条件づけ、系統的脱感作法、主張訓練などがあります。

体験論的アプローチとは|心理療法

体験論的アプローチの心理療法には、来談者中心療法(心理カウンセリング)、フォーカシングなどがあります。

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自分と他人との間、理想の自分と実際の自分との間にズレがあり、ありのままの自分の姿に満足できないことから心理的な問題が発生すると考えます。

問題解決のためには、今ここで感じている感情に気づき、歪んだ認知を修正していきます。

今ここのあるがままの自分を肯定的にとらえ、成長することができるようにカウンセラーや精神科医がサポートしていき方法です。

具体例|心理療法の3つのアプローチ

3つのアプローチについて、クライアントの具体例をあげて考えてみましょう。

クライアントの悩みは「大勢の人の前だとうまくしゃべれなくなってしまう」という問題です。

力動論的では、例えば小学校のときお母さんに叱られた体験が影響しているのではないか?どんな夢を見るの?というアプローチが考えられます。

行動論的では、大人数という刺激によって緊張したり、思考が止まってしまうという反応パターンを学習してしまったととらえ、まずは人がたくさんいる場所に行くことからはじめ、そして少しずつ話をする練習をする、というように徐々に慣れていくアプローチが考えられます。

体験論的では、うまく話せる自分が理想だけど実際の自分の姿は違うという矛盾(不一致)に対して、自分自身をどう感じ、何を意味するのかについて理解していく、というアプローチが考えられます。

まとめ|心理療法の3種類のアプローチについて

・心理療法は様々な種類があるが、力動論的、行動論的、体験論的の3種類のアプローチに分類できる
・力動論的アプローチの具体例としては、精神分析など
・行動論的アプローチの代表例は、行動療法など
・体験論的アプローチは、来談者中心療法やフォーカシングなど

◆この記事は、東京福祉大学名誉学長、立正大学 心理学部元教授の松原達哉先生執筆・監修「臨床心理学図解雑学(ナツメ社)」の内容を元に、当サイト編集事務局の心理カウンセラーが記事編集をしています。

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